生きているシリーズⅢー真正の社会学者

7月２日

３部作シリーズの三冊目、「森は生きている」の紹介です。

森は生きている (新装版) (講談社青い鳥文庫)

 この本ではデンマークのダルガス親子」の偉業も、そうでしたが、「海岸林は国土を作ってくれました」件は特に印象的…といより、これも、「驚き」でした。自分が単に、歴史に疎いだけなのでしょうか？どうあれ、海岸線（国土）を守る（あるいは造る）という真正な営み。それらの仕事（活動あるいは運動）が、信じられないほど昔から、否、それだけ遡る歴史的、伝統的営みであるからこその「日本国」であるという事実。日本の国は美しいと絶賛されることの背景には、これほどの先人たちの血と汗、知恵、忍耐による「開発と守り」がある…その厳粛さ。それらを掘り起こし、伝え、復活を願い語りべとなる著者こそ、真正の社会学者ではないか、と思いました。