onna-k-hibimo7964の日記

妄想と独り言のようなものから行動を起こす

・・・ちょっと待って!・・・

7月24日

前回に引き続き、またも「沈黙の春」。でも今日で終わります。それで、最後に一言。

 

 解説の終わりまで読んで、ふと解説者の言ってみれば「結論」的なものにやはり大いに疑問を持ちました。「…結局この本に書かれていることは、そういうことになるのですか?」という疑問です。自分が感じることは、大きく二つあります。一つは、「有効な駆虫法」を切望していたところに、化学薬品が登場し、「これはいい!」となったとしても、この本にあるような悲劇的現実を認めざるを得なかった場合、“やっぱりやめられない”ということになってしまうのが、果たして本当に人間の性のゆえなのか?ということです。つまり、この本により報告されてる重大事実の数々を農業にかかわる人たちがみな共有したうえでの、従事者の選択なのか?ということです。自分はそうではないと思います。道を選んできたのは、主に薬品会社らでしょう。なぜなら、ほんの一握りの重役ら以外、実質、意思決定には、かかわれないのが普通だからです。ということは、すくなくとも農業をしている人たちではない。「主に、意思決定にかかわった人たちに、世界をこれほどにした責任を取って頂く」と考える人がいたとして、自分なんかは、その考えに「何ら意義を立てられない」と思います。
もう一つは、“解決策”を限定的概念(全てか?無か?といった類の)に閉じ込めていることです。おおよそ「こちらを立てれば、あちらが立たず」ということは、どんなことにもあります。しかしまた、どんなことにも程度というものもあるはずです。この書は、いうまでもなく“度を越している”から報告されているのです。徹頭徹尾そのように書かれているのではないのですか?“文明を築く”ということに対してもっと真摯になってほしいと思いました。