onna-k-hibimo7964の日記

妄想と独り言のようなものから行動を起こす

生きているシリーズⅣー海は生きている

7月3日

 このシリーズは、青い鳥文庫によって五冊で完結となっていましたので、今日は「海は生きている」

 

 を紹介します。読み進めるうちに、重なる部分も多くなっていますので、今日も、注目(あくまで自分の思うところですが)件を書きます。1969年(昭和44年)の事件と、「天草の米づくり」に二つです。最初のものは、大分県臼杵湾が舞台。豊かな漁村に降ってわいたようなセメント工場建設計画という難事に対し、捨て身ともいえる必死の抗議活動によって阻止を勝ち取るというもので、その主役は「お母さんたち」なのでした。もちろん、市議会、市役所、セメント会社もやすやすとは引きません。沖縄の基地問題等でも周知のごとく、強硬策に出ています。しかし、「お母さんたち」の体をはった抵抗が勝ったのです。「白装束でお経を唱えるおばあさん」・・・「真冬の冷たい雨の降りしきる中」で「雨合羽の上から腰に荒縄を巻き付け、互いの体をしっかりと結び合い」測量用のいかだに乗り移り・・・陸では炊き出し・・・交代で用を済ませ、またいかだに乗り込む・・・警官隊も出動していますが、漁民たちが必死で自分たちの漁業権を訴え、最終的に裁判で勝訴を勝ち取ったのでした。まさに感動モノです。こんな読んでも心を熱くすることも過去にはあったのだ、とうれしく思いました。今の時代だったら…?と考えずにはいられません。それと、もう一つの「天草の米作り」。

 

 有吉佐和子の「複合汚染」にもこういった人たちの例が紹介されていますが、天草の川崎さんも、工夫に工夫を重ねながら10年という歳月をかけて完全無農薬の米作りを完成させます。「そして、同じ思いで環境のことを考える米作り」を始める人も増え、行政も協力し始め、学校給食にも出されるようになります。“すべての生きものによい選択をとる”ことの感動をあなたも読んで味わってみてください。